MUGENメモ ( フォント環境:MS ゴシック 標準 サイズ10 )  AIの プレイヤー向けの話 byADI 17:05 2010/05/20 変。 13:11 2010/05/20 びみょん。 3:04 2010/05/20 微妙 13:35 2010/05/19 めんどくさい 11:25 2010/05/19 書きなぐり始め  「AIは勝つ義務を持たない。AIは勝つ権利を持たない。   AIは選ぶ権利を持たない。AIは動く義務のみを持つ。」 ■プレイヤー向けのAIって?  いわゆる対人用AIの話ですが、実のところ基本的に明確な定義はありません。  「Anti-Player(対プレイヤー対策)-AI」であれば、細かい部分としてありますが、  「For-Player(プレイヤーのための)-AI」は主に「制作者の意図」だとか「思想」です。  そこに明確な「方法」は存在しませんので、言ってしまえば   「テーマ(主題)」であって「コンテンツ(中身)」ではありません。  「Level-Player(強さ:プレイヤー程度)-AI」と似たようなもので、   そこに明確な基準も定義もないため「意図」や「思想」というのです。  例えばよく言われる「強さ」だとかは、   キャラクターの強さやプレイヤーの腕前に依存するため絶対の基準たりえません。  1チャンスから10割の相手に1チャンスも与えず倒したり、   チャンスを中々与えないような鉄壁の相手の隙を突いたりは、   キャラや腕前にもよりますが不可能なことではありません。  「超反応」というのも「強さ」の一部であり、   その有無は強さと娯楽の要素を調整するていどのことです。  ですがそれらは、変な表現ですけど「For-AI」とも言えるようなことです。  それらの配慮をFor-Playerとしても、そこに明確な差異がないなら、   別に相手がPlayerでなければならないわけではないのですから。  分かりやすく言えば   「プレイヤー向けがプレイヤーだけに適するわけではない」ということ。  結局For-Playerというのは「テーマ」なのです。  ちなみに「面白い」だとか「楽しい」だとかは   「娯楽の要素」の話であって、強さとかよりも個人差が大きいです。  AIの入ってないKFMと戦って楽しい人もいれば、   極めて強いものと戦わなければ楽しくない人もいるでしょうし、   それこそ定義することができるものではありません。  あとAIにできることはあくまで「キャラクターを動かす」ことですし、   それでできるのは「娯楽の要素をキャタクターに加える」ことくらいです。  ただ基本的でない特殊なものになればFor-Playerだとかは明確に出てきます。 ■強さについて  どんなに理不尽な強さだろうとまともに倒せないキャラは神クラス程度です。  と言うのも相手と同等かそれ以上のキャラを使えば勝てるはずだからです。  もちろん、そこに「娯楽」があるかどうかは疑問視されるでしょうが。  強さなどの意味で言われるような「対人向け」というものの中身は、   実際「対並キャラ向け」や「対強キャラ向け」ではないでしょうか。  そのため並キャラキャラで勝てないようなキャラが除外されますが、   「勝てない」ことを「対人向けでない」ことにしてしまう場合、極端な話   「For-Player」に作られた「Anti-Player-AI」すら除外されてしまいかねません。  またトリカゴなどの相手に特定動作を強いてくるものは   AIにとって対応しづらいのでFor-Playerに寄るかもしれませんが、   それって別にFor-Playerとしてもどうなの? という場合もあります。  単一動作やらなんやらの話も、記憶装置が入っているAI相手は致命的になりえるので、   別に複数の動作を組み込んでいるからといって、For-Playerであるとは言いがたい。  結局勝てる勝てないではなく「意図」であるというわけです。  超反応なども、娯楽性を損なわないのであればむしろ望まれますし、   何々がどうといったことは基本的に無いのです。  あとAIはプログラムで極めて優秀であっても「プログラムの弱点」が絶対にあり、   特定のキャラクターでという条件を含まなければ、   「無敵のAI」なんてものは現実的に存在しえません。 ■楽しいとか  詳しい娯楽の要素に関しては[魅せに関する話/Neat.txt]を参照。  For-Spectator(観客のための)という点が多く含まれていますが、   For-Challenger(挑戦者のための)の「攻略性」に関して大きな違いはありません。  ただ確かに「違い」はあるかもしれませんが、その違いを言語化すること、   理論として明確に示すことは哲学のようなもので困難です。  できることは「テーマ」として配慮、考慮することだけで、   これといった「答え」は無いのですから。  分かりやすく言えば、イージーモードで楽しい人もいれば、   イージーモードで満足できず、ハードモードで楽しむ人もいます。  またハードでは楽しくないし、イージーでも面白くない人もいるでしょう。  相手の動作を上手く引き出して殴られるのが好きな人がいるかもしれませんし、   相手の動作を封じ込めて一方的に殴るのが好きな人もいるかもしれません。  そういったものは個々人に強く依存するものなのです。  それら全てに合わせることは無理です。  妥協案としてレベルなどを設定できるAIはありますが、   別にFor-Playerと限ったものでもありません。 ■キャラクターのFor-Player  ただ特殊なものでAIの部分ではありませんが、   相手へ特定の操作を強いるシステムなどは大体For-Playerです。  あるゲームのくらい中ボタン連打でダメージ軽減や、   レバガチャでピヨリ短縮だとかも、For-Playerのシステムです。  特定の動作をすることで倒せるキャラクターなども、For-Playerです。  それらを任意で出せるものの場合にFor-AIとして自重したり   For-Playerとして気にせず使わせたりするというものや、   システム内部をいじって任意で設定できるようにするならば、   For-PlayerとFor-AIは明確になります。  ただ使わせても大差がないのなら別に固執するものでもありませんし、   AI殺しなどはFor-AIのAnti-AIとして使うこともありえます。  それにAnti-Playerの要素を限りなく入れたFor-Playerもありえれば、   Anti-Playerの要素を制限したFor-Playerというのもありえますし、   AIにおいては結局「意図」によるものなのです。 ■分かりやすく言ってしまうと  「対人向けに作った」のであれば、それは「対人向け」です。  「対AI向けに作った」のであれば「対AI向け」です。  内容がどうであれ。  ちなみに「対人戦において凶悪な強さを誇りながら、   対AI戦においてはパッとしないようなAIキャラ」はありますし、   「対人戦に弱くとも、対AI戦で凶悪なAIキャラ」もありえます。  そういった極端な例であれば人が見ても「対〜向け」と思えますが、   制作者の意図が反対である可能性もあり、それは「結果論」です。  第一「〜向け」という言葉自体「意図」であって、   「内容」そのものではないのですから。現実がどうであれ。  意図がどうであれ「現実的に考えて」対AIに適しているだとか、   「現実的に考えて」対人に適しているだとかはありますが。  あとそれらは「相性の違い」であって「強さの違い」ではありません。 ;